
過去に乳輪縮小術を受けた患者で瘢痕が気になる6名に対して、瘢痕部にアートメイクを施行した。機械はACONA社製のアートメイクマシン、針は3本針を使用した。各症例の色調に合わせて、肌色系、茶色系、灰色系の植物系色素を混合し、真皮浅層から中間層にかけて注入した。アートメイク後に、疼痛の程度、色調などをパラメータとし、その満足度をVASにより評価した。
施術後の状態に対しては、ほとんどの症例で満足度が高かった。満足度が低かった症例に対しては、複数回の施術を必要とした。
一般的に施行されている乳輪縮小術は、乳輪外周または乳頭周囲の乳輪皮膚をドーナツ状に表皮または皮膚全層を切除して、その外周にpurse string sutureをする場合が多い。その際に出現する内周と外周の差(ギャザー)に対して、外周を楔状に皮膚切除する場合もある。現在われわれもこの方法に準じて、乳輪縮小術を行なっているが、合併症として、乳頭周囲の瘢痕や乳輪皮膚に放射状の線状瘢痕が目立つケースを経験する。そのうち再手術を行なったものは4例であったが、再度瘢痕が目立ったためアートメイクにより対処した。アートメイクは、乳輪縮小術の術後瘢痕に対して有効な改善方法と考えられ、他の部分の瘢痕に対しても応用可能であると思われる。